akimichi design nikki

カテゴリ:architecture( 446 )

玄関扉を考える

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                                                      photo 西川公朗

『玄関扉を開けた瞬間に道を歩いていた他人と目が合って、なんだかちょっと気まずい気分になる・・・』

まだ素のままの無防備な状態で、社会的な自分に切り替わってもいないのでちょっとドキッとしてしまう。
小心者のせいか私にはよくある・・・。

扉を挟んでプライバシーの境が生まれる玄関扉は、設計者の気の使い方が出ると思っています。
上の写真では左手がすぐ道路ですが、囲いを設けてちょっと露地状にして玄関を奥に設けています。
ポストもインターホンも、この露地状部分の手前にあるので家族以外は入ってこないようになっています。
庇も大きく設けているので、雨の日に傘をたたむ時にも、子供たちの帰宅時に雨がっぱを脱がせるにも便利です。

何より、このわずかな露地状の空間の中で「素の自分から社会的な自分」またその反対という
人の小さな心理的な移り変わりに一役買える空間となっていることが大きいです。
人の気持ちの変化を空間によって、違和感なくグラデーションのようにつなぐことができるのは、
まさに建築の醍醐味だと思っています。

もう一つ。玄関扉の他に通風用の網戸も仕込んであるので、その防犯も考慮して露地状空間を設けました。
玄関扉を引き込んで網戸にしても、家の中を人に見られる心配がありません。
マンションに住んでいる方ならば経験があるでしょう。
玄関扉を開け放つと風がとてもよく抜けますが、この家はまさに風の通り道があるわけです。

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                                  photo 西川公朗

          ↑ 写真は玄関扉を引き込んで網戸にした状態。正面には板塀の露地状空間。

もちろん、制約があって露地状空間を作れない場合は、せめて道路に対して角度をつけて相対さないようにする。
玄関扉をあけても家の中が丸見えにならないように工夫するなど、制約の中でできることをしています。

しかし、この網戸のある玄関はいいものです。風の行き止まりがないというか、潔さみたいなものがあります。
今後も機会があれば作っていきたい設えです。

by slowlide850 | 2018-03-09 20:13 | architecture | Comments(0)

結露との闘い

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にびいろの舎の屋上ハッチ。
スチール製の既製品ですが「結露水が結露受けの板金にうまく流れ込まない」ということで補修に行きました。
お施主さんに「設計だけど何でもするんですね」と云われる笑。

断熱性の無いスチール製ハッチなので結露するのはわかっていて対処はしていました。
ただ、お施主さんに聞けば当初考えていた結露量を超えている様子。
なぜかと生活ぶりを聞いてわかりました。暖房を一日中ガスファンヒーターでまかなっているとのこと。
ガスファンヒーターは加湿器が要らないほどに燃焼時に水分が発生するため、
水分を含んだ温まった空気が頂部にあるハッチで冷やされてしまう。
朝から夜寝るまでとなると相当な水分量になってしまっているようです。

本来的には空間が暖まってきたら、エアコンに切り替えて運転すると経済的にも楽でよいのですが、
ガスファンヒーターの暖かさを知るとやめられなくなるお施主さんの気持ちもよくわかります。

設計時にハッチ下にさらに扉を設けることで断熱することは考えていたものの、
予算配分を考えてなくしてしまったことが悔やまれます。
補修自体は問題なく終えましたが、ハッチの断熱化を考えないといけないかもしれません。

「完璧な家を設計したい」といつも思っていますが、実際は一か所くらいはこうした問題が発生してしまいます。
もちろん、根本的な構造の問題や大きな瑕疵があってはならないのは当然ですが、
工業製品とはちがう建築はこうした問題が時におきてしまう。
お施主さんには、過去の事例を包み隠さず伝えるなどして透明性を心がけています。

しかし、久しぶりに上がったにびいろの舎の屋上は気持ちいいです。
遠くまで見渡す気持ちよさがあります。






by slowlide850 | 2018-02-21 15:45 | architecture | Comments(0)

縁側のある暮らし

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       photo : にびいろの舎

私が生まれ育った昭和初期に建った平屋には長さが三間半もある庭を望むように設けられた縁側がありました。
真南に面していたので陽当りは申し分なくて、どこかのんびりした縁側には思い出がたくさん残っています。

子供の頃に庭で放し飼いにされていた犬は、室内には入れないものの縁側にあがることは許されており。
この長い縁側で日がな一日大好きな日向ぼっこができて幸せそうでした。
早めに学校から帰ってくる土曜日は犬と一緒にこの縁側にゴロンと寝て、日差しの温もりの中で空を見上げて
ぼーっと流れる白い雲を眺めるのが好きでした。

スキーやキャンプの翌日には道具が干され、靴や枕は日常的に干されていました。
夏に縁側でスイカを食べるときに種は庭に飛ばしたり、満月にはお月見したり、
ちょっとした雨なら濡れないのでおもちゃで遊んだり。
過ぎ去ってみると、実にたわいのないことばかりを覚えているものです。
しかし、そうしたことはこの縁側があってこそで、おおらかな記憶をこの縁側はもたらしてくれたような気がします。

にびいろの舎にも縁側があります。こちらも暮らしにおおらかさをもたらせたらと思っています。


by slowlide850 | 2018-02-11 19:56 | architecture | Comments(0)

迎賓館 赤坂離宮和風別館

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一昨年から一般公開された「迎賓館 赤坂離宮和風別館」を見学。予約制で館内をガイド付きで50分程で廻ります。
竣工は昭和49年で設計は谷口吉郎。今や息子の谷口吉生さんのお父さんといった方がわかりやすいでしょうか。

屋根」という題でも書きましたが、日本的なものに触れると不思議な安心感があります。
とかく迎賓館本館の西洋風宮殿を見ながらたどり着くこの別館は、その思いを強くしてくれます。

イタリアンにフレンチ、中華に韓国料理もいいけれど、結局ご飯と味噌汁におしんこの安堵感に戻ってくる。
今、日本的な建築が持つ大切な意味は安堵感のようなものではないでしょうか。
自分の設計でも、ご飯と味噌汁的な「ホッと感」がほしくて、さりげなく日本的な意匠や素材を使うことがあります。

昨年は浜松の「松韻亭」(設計谷口吉生)を見学したので親子での空間の比較も面白いもので、
広間の基本的な構成や考え方は父親を手本としてまとめたことがよくわかります。
建築は世襲的な世界ではないので踏襲に近い感覚は却って新鮮に感じます。
見学した日は残雪と冷え切った空気のせいか、空間も凛とした佇まいで品があって素敵なものでした。



by slowlide850 | 2018-02-01 16:45 | architecture | Comments(0)

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今日はあっという間に自宅テラスも雪景色となりました。
外出の用もなく自宅で仕事だとまぁ雪もいいものですが、今日は寒さでエアコンが頻繁に止まります。
「霜取り運転」のためで10分ぐらいするとまた動き出しまた止まる。繰り返しです。

止まらないように設計されたエアコンもありますが、設計では冬の暖房にガスファンヒーターを薦めています。
すぐに温風がでるので、冷え切った室内を一気に温めるのにはガスファンヒーターが向いています。
室内がほどよく温まったらガスファンヒータを切って、今度はエアコンをとろ火状態で運転する。
経験上これが一番効率的だと思います。
関東圏での今日のような極端に冷える日でエアコンが満足に動かなくとも安心です。

暖房の提案を実体験をもとにしたかったので昔、石油ストーブも使ってみましたが子育て中では使えませんし、
忙しい日常で石油を買うのが手間で、置いておく場所もない。抜群に暖かいのですが都市生活者には当然不向きです。
「醤油チュルチュル」でこぼさないようにして石油タンクにいれ、なんだかちょっと石油臭くなる手や
石油が燃えるあの独特の匂いにはちょっと惹かれるのですが、今は非常用として地下にストックしています。




by slowlide850 | 2018-01-22 15:12 | architecture | Comments(0)

屋根

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きれいな屋根を見ると不思議と安心感を感じる。
原風景というのは不思議です。
日本的な原風景は特別教え込まれるでもなく誰もが持っていて、それに触れると安心感がある。
山並みに呼応するようなこの妻屋根もまたこの場所に合っている。




by slowlide850 | 2018-01-15 12:04 | architecture | Comments(0)

新年

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 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。





by slowlide850 | 2018-01-05 10:10 | architecture | Comments(0)

冬季休業

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2017年12月29日~2018年1月5日まで冬季休業致します。
本年もありがとうございました。

by slowlide850 | 2017-12-28 14:52 | architecture | Comments(0)

印象

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今年で43歳になった。今年も健康でよく食べ・寝て・悩み・驚き・悔しく・充実し・喜び・笑った。
良き出会いもあり、竣工した仕事もあり、半面うまくいかないことや計画もあった。
でも概ねいい年だった。概ね良いのが一番よい気がする。

今年は見た美術展も建築も印象的なものが多かった。とりわけ写真の「江の浦測候所」には心奪われた。
どこかしら自分の原点を見つめ返すような感覚になったことが印象的だった。
私の仕事は刺激を受けて何かを作り出すことだから良い刺激を受けた分、咀嚼し努力をすれば自分の仕事が
良くなると信じている。こうして印象的な体験ができたことはよかった。

とはいえ、年々加速するように感じる一年の早さにはおののいていて。
物理学なんか知らなくても時間というのは一定には流れていないのがよくわかる。
そうするとより地面に足がついている感覚がほしくなる。そうしないとあれよあれよという間に
時間や日常に流されてしまいそうでもあって、一年を振り返ると何もないのでは困ってしまう。
毎日を「ちゃんと」しようと常日頃思う。

また、こんな拙いブログを読んでくださる方々にも感謝です。
たまに「読んでいますよ」っと言われると恥ずかしさから、まともにお礼も言えず失礼していますが、
本当にありがとうございます。そして来年もどうぞよろしくお願い致します。




by slowlide850 | 2017-12-27 12:15 | architecture | Comments(2)

プレゼン

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進行中の案件のプレゼンをさせて頂いた。
20坪ほどの都市型住宅。
まだまだクリアすべき問題点が山積みですが、なんとか完成にこぎつけるべく奔走中です。

by slowlide850 | 2017-12-19 12:14 | architecture | Comments(0)