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「上座の家」竣工から3年

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久々に「上座の家」に伺う。
竣工から3年を経て外壁の焼杉も木塀も退色していい風合いが出てきました。
室内は木製建具やフローリングが日に焼けて色合いが深くなり、
一方で空間は竣工時と全く変わらずきれいなままで、作り手とすると大切にして頂けて嬉しいです。

庭には施主自らが植えた植栽がいい雰囲気。
ただ聞けば元は駐車場だったので、その敷き石を一通り掘り出してから植えたということで
見た目以上に苦労があったということ。でも、そうして手をいれる生活ぶりが素敵です。

素敵といえば、この家は「モノ」が少ない。
設計がはじまり、当時の住まいに伺って持ち物の量を見せてもらった時の驚きはよく覚えていて、
「これだけですか?」っというくらいに少なかった。
「コンパクトな家を」という要望でしたが、その言葉通りに暮らしに対する「モノ」の量もコンパクトでした。

空間に対して「モノ」が極端に少なすぎては無機質で冷たい印象ですし、多すぎれば雑然とした汚さになる。
でも、時にカオスなのに落ち着くような家もあるから不思議なものです。
とくに小説家や画家の仕事場など、大量の本や画材、資料などのカオス空間が
雑然とした汚さにならないことがあるのは、あれは一体なぜなんでしょう?
そこにある選ばれた「モノ」によるのか、年月みたいなものが生み出すのか。そうはいってもセンスなのか?

竣工から3年の上座の家は変わらず「モノ」が少なくて、
「モノ」中心の暮らしにはない地に足のついた豊かさみたいなものを感じます。
「何かを買ったら何かを捨てる」という発想だそうですが、
1年間使わないものは捨てる主義を実行しているハズの我が暮らしでは、
目につかないからとついつい地下室に放り込んでしまう。
ああ、己の意志の弱さよ・・・
帰路すっかり影響を受けて「よし仕事がひと段落したら断捨離決行」と決めました。
この春はスッキリと爽やかな我が家にしようと思います。






by slowlide850 | 2019-01-19 19:50 | architecture | Comments(0)