akimichi design nikki

白井晟一

「白井晟一」の展覧会へ行ってきた。
群馬県立近代美術館に見に行きたかったのだが行けず、
巡回で汐留ミュージアムに来るのを待っていた。
白井晟一というと、虚白庵とノアビルの人であり、縄文の人であり、
原爆堂のドローイングの人である。この程度の事前知識でのぞんだのだが。

汐留ミュージアムは、アスプルンド展以来。
アスプルンド展はよかったな〜と、なつかしくなる。
さて、虚白庵をはじめて雑誌で見たとき、とても印象的だったのはもちろん闇。
引きこもり建築などと、自分で勝手に思った。
実際、晩年は引きこもっていたようであるから、印象は当たっていたようである。
にしても、暗い。
さらに、調度品も重いものが多いのでなおさら闇が加速していく。
加速した先に一点の光でも用意するのかと思いきや、そのサービス精神はない。
その先と定義できそうな庭は、竜安寺の枯山水のごとく光でなく宇宙を意味して
いそうなのである。
安易さが皆無である。
つかれる建築である。そして妙な魅力を放つ建築である。
白い壁と秩序だったモダニズムなどこの人には意味をなさないようだ。
時代に寄り添うことが皆無である。
そんな印象を受けた。

設計を生業とする身に安易さに埋もれてはいけないと、
なんだか喝を入れられた気分で会場を後にした。
生前、白井晟一は「くらい方がよく見える」と言ったという。
哲学という言葉が、現在では生きるすべになり得ないように感じているが、
なんとも、「妙な魅力を放つ建築」である。
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by slowlide850 | 2011-01-31 01:04 | architecture | Comments(0)